今日は、緊急疾患「外傷性横隔膜ヘルニア」の猫の例を紹介します。
・体温36.9℃
・呼吸困難
・開口呼吸
・チアノーゼ |
後躯は起立不能 尾力なし

胸部のレントゲン |
 |
 |
横隔膜ラインの消失、胸腔内へ入り込んだ肝臓、胃が認められました。たまたま、97年の胸部X-RAYがあり、その時は全く異常がなかったため、後天性外傷性の横隔膜ヘルニアと診断しました。

骨盤のレントゲン
|

|
 |
起立不能は、右仙腸関節の離断等によるもので、また、排尿障害は仙椎に近い尾椎骨折による馬尾症候群に起因するものと考えられました。
 |
 |
 |
|
|

CO2の上昇 |

レスピレーター PEEP 5cmH |
 |

|

V字裂傷部位から縫合後、均等に横隔膜を肋骨付着部に結節縫合 |
 |
|
横隔膜は肋骨接着部で円周状に断裂を起こしていて、さらに左側の横隔膜は腱中心に向かいV字状に断裂が見られました。V字部位から縫合し、横隔膜付着部と思われる部位へものフィラメント糸で結節縫合をおこないました。
|

ドレインを挿入 |

陰圧が得られるまで吸引 |

生食を満たして漏れがないか確認 |

皮膚はステイプラーで縫合 |

術後のレントゲン |
 |
 |
| この症例は命を取りとめて現在は元気一杯です。起立歩行も可能となりました。原因は交通事故による横隔膜断裂です。見つけるのが後少し遅ければ危ないところでした。猫は出来るだけ屋外へ出さないようにしましょう。 |